L&B スキルアップ講習 etc.

2022/02/12  山口県周防大島

今日は、Love&Blueの二人の生徒さんが、
写真のモデルになってくれました。

まずは、一眼カメラ講習中の、Tamaki様。

私たちはたいてい、カメラをハウジング(防水ケース)に入れて、二つのストロボ(発光装置)を装備して水中撮影を行います。撮影内容によっては、ストロボや手持ちのライトの数を、増やしたり減らしたりもします。

カメラ機材が大きくても、水中でほとんど支障はありません。フロート(浮き)を付けているため、カメラは指一本で支えられるのです^^

ただし、自分自身が中性浮力を取れていないと撮影どころではないので、

自ずと中性浮力やフィンワーク(足捌き)を練習するようになり、カメラを始めると、カメラもスキルも上手くなり、一石二鳥だと私は思っています。笑。

特に、後ろに進む(バックする)フィンワークのスキルを身につけると、水中における動作の幅が格段に広がり、水中世界の自由度が何倍も広がるんですよね^^

こちらは、ダイブマスターという、プロになるためのコースを受講中のJJ様。水中地図を作ったり、生物をゲスト様に紹介する方法を覚えたり、スキルを磨いたり、とても面白くやりがいのあるコースです。

いくらやっても足りないと思うほどには、ダイブマスターコースは、とても貴重で重要なトレーニング期間だと私は思っています。
しっかり楽しんで、頑張ってくださいね!

ドライスーツのエアの抜き方、ばっちりですね♪
浅い水深では、吹き上げ(急浮上)を防ぐため、浮いてしまうことを事前に予測して、早めにエアを抜いて対策します。着底し立った姿勢でエアを抜くと、足に溜まった抜けにくい空気も、左腕の排気バルブからちゃんと抜けてくれます。

それと同時に、息を吐いて、肺の体積を小さくすることも大切です。
人間の肺は、大きな浮き袋なので、浮きたくない時には、しっかりと息を吐いて対応することが大切になってきます。

私は生徒さんと過ごす時間が好きですが、教えることと同じくらい、
人がどんどん上手くなっていくのを側で見ることも、好きなんだよなぁ・・・、と、お二人の写真を撮りながら、改めて思いました。

Tamaki様、JJ様、ありがとうございました!

さて、アワサンゴの緑がとても綺麗な時期がやってきました。
皆様のお越しをお待ちしております♪

 

 

 

ソメイヨシノ

カメラが海仕様なので、
普段は、あまり陸の写真を撮る機会がありません。

でも、この時期は・・・、

面倒くさがりな私でも、
どうしても桜を撮りたくなり・・・、

ハウジングからカメラを出して車に乗せ、
桜の木のある所に、出掛けていくことがあります。笑。

ソメイヨシノは、思ったよりは、色が薄い・・・。

この日は雨上がりだったのもありますが、

全体の木で見た時の、桜色の印象より、

単体で近づいて見た時の色の方が、儚げな色です。

陸用のストロボがないので、

自然光がもっと欲しくて、

真上を見上げて写真を撮っていると、
頭がクラクラしてしまいました。笑。

お天気が悪いけど、
その分、人も少なくて、
水滴が綺麗で、

ゆっくりじっくり、
遊んでしまいました。

時間制限のある海の方が、

私には向いているかなあ。笑

カメラのバッテリーが切れて、
ようやく帰路につきました。

金魚提灯祭り/柳井

皆、同じ顔の金魚ですが、カメラのレンズ越しに見ると、
表情が違って見えるので、不思議です。

月夜と金魚。一匹こっちを向いてくれました。

近寄ると、和紙の質感が見えてきます。

夕暮れ時の金魚は、
群青色の空をパタパタ泳いでいるかのようです。

宵闇の中の金魚たち。

水面に映った明かりも、綺麗でした。

桜と海

周防大島の、河津桜-。
満開です。

そして、
桜と、波止場 ― 。

海に潜るようになると、

陸から海底まで
地続きで繋がっているという想像が
容易くなり、

季節の捉え方が、
より、立体的になるように思います。

春爛漫、
その季節を迎えようとしているのは
陸だけではなく、
この地全体であると・・・

そのようにイメージを膨らませると、
見えている物事の、
切り取り方が変化し、
より、毎日の楽しみが
増すように思います。

一眼レフのレンズをとおして見る世界。

ダイビングを初めて、まだ2カ月くらいの頃・・・、

幸運にも、たまたま一眼のカメラをお借りして潜らせて頂く機会があり、

その時に初めて、レンズを通して見える繊細な世界のことを、

知りました。

 

自分の眼を通してじかに見たものが一番だ、と、疑いもせずに思っていた、

その価値観がひっくり返ったあの日のことを、

私はきっと、忘れません。

 

カメラは本当に便利な道具で、

裸眼では気付きようのない、繊細な色、繊細な形状、繊細な質感を

見せてくれ、教えてくれ、

私達に、気付きをもたらしてくれます。

 

それらの気付きの後、再び自分の目を使って見ると、

自分の目もまた、以前より繊細になったことに、気付くことがあります。

目の前の世界は 何一つ変わってないけれど、

その同じはずの世界は、気付いた分だけ、どんどん、拡大していくのですね。

 

それがとても、楽しい。

 

 

認識しきれないほどのたくさんの情報が、

本当は、一瞬の出来事のなかでさえ 無限大にあるのだろうな・・・と、

制限のある人間の身体の中で、気付いている時・・・。

ありふれた目の前の日常が、とてもワクワクするものに、そして、愛すべきものへと、

変わっていくように、感じます。

 

初めてダイビングをした日のこと。

瀬戸内海ー。故郷の海—。

普段、釣りで釣れる、

普通の魚たち。

だけど、

群れの成し方も、泳ぎ方も、

佇み方さえ それぞれ違う。

 

たぶん、魚ごとに、考えてることが違うのね・・・。

 

潜ってみるまで

そんな当たり前のこと知らなくて、

だから、ほんとうに些細なこと

ひとつひとつに、

感動する。

 

温帯の柔らかい色の地味な魚は、

熱帯の魚のような 派手さがないからこそ、

 

観察者はある意味惑わされずに、

表層の向こう側にある 命の輝きに、

直接アクセスできるのかもしれない。

 

だからたぶん、それが楽しい。

生まれ育った海の 海水浴で見える景色・・・

それが全てだと 思っていた。

 

だけど、

中層に浮かび

海底に沈み

目の高さを合わせてみて はじめて、

そこに もうひとつの空間が

あったことに気付く・・・。

それは、まるで宇宙のような

無重力の世界。

 

それが、思いのほか、

手の届く場所にあった。

そのことがとても、意外だった。

 

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