玄関を改装するジョーフィッシュ

2021/07/16  周防大島 水温20℃

夏がやってきました。

早朝、大忙しのジョーフィッシュのオスです。

巣穴の周りに 花びらのように敷き詰めている貝殻や石の
気に入らない部分を、器用に動かして改装しているようです。

左側の大きな瓦礫を口でくわえて・・・

よいしょ、と持ち上げ・・・

右側へ、投げる・・・。

まだ終わっていません。
巣穴の入り口のフチに、綺麗に添わせて微調整します。

次に、右後ろの小石を外側へ追いやります。

今度は、左手前の石を持ち上げ・・・

ほんの数ミリ向こう側へ押しやって・・・

この表情です。
素敵な正面玄関ができあがったようです。

・・・と思ったら、まだ終わってなかった。笑。
さらに左側の、大きな礫をくわえて・・・

持ち上げて・・・

頭の上を通らせ・・・

右側へ投げる・・・。

巣のフチに添わせて位置どりを確認して・・・

よいしょ、よいしょ、と、微調整。

その後は、
捕食も盛んにしていました。

さらに近づいて、撮影してみました。
今、繁殖期のこの個体は、巣穴の奥で、卵保護をしています。

とても、綺麗な色をしていると、思いました。
巣穴の入り口は、これでちょうど良い大きさになったのかもしれませんね。

先ほどのオスの巣から、1メートルほど離れたところにある巣穴でも、
別のオスが、盛んに捕食をしていました。

俊敏な動作で巣穴から飛び出し、

一瞬で戻ります。

胸ビレまで巣穴から出して、辺りを窺うジョーフィッシュ。
メスを探しているのでしょうか。
魚たちが活性化する、楽しい時期がやってきました。

ヒメイカのハッチアウト

2021/5/16  周防大島 水温16℃

お昼時くらいが・・・、
ハッチアウトの多い時間帯なのでしょうか・・・。
1本目と2本目の間の休憩時にハッチアウトしてしまうことが多いです。笑。

というよりも、
とても小さな赤ちゃんですが、
タイミングを見計らいつつ、
こちらをよく観察しているのでしょうね。

私の方からよく見える卵はなかなかハッチアウトせず、
大抵、陰になっているところや、死角となっている場所から、
すーっと、ハッチアウトしていきます。

そんなところにも、いたんだね、
というような、視野の端で、
風船の小さな小さな破片が、ふわっと見えたかのように感じると、

ハッチだ、と、頭が理解した頃には、飛び立っていることも多いのです。

卵の頃は、小さく小さく丸まっているので、
海に漕ぎ出す時の姿は、少しだけ、大きく感じられます。
とても、可愛いです。

ヒメイカ赤ちゃんのギラギラの目

2021/05/14&15  周防大島 水温16度

ヒメイカの卵は、ハッチアウト寸前になると、
ギラギラした銀色の目になります。

裸眼で見ると、たいてい、
鉛玉が鈍く光るように見えますが、
角度によっては黒かったり、青かったり、赤紫だったりもします。

水温15度で生まれた定点観測の卵は33日目。ほとんどの卵が旅立っていました。
水温は、2、3日前から15度から16度に上がっており、
31日目〜34日目(ピークが32日目)でハッチしていったようです。

このヒメイカの赤ちゃんは、ほとんど体が卵から出ていて、
いつハッチするのかな、と、長い間、見ていましたが(可愛いでしょう?)、

多分、私を警戒していました。
くるりと時々体を回転させていましたが、
ハッチアウトしたのは、私がエキジットした後でした。

今回の観察を通して分かったことは、
まず、赤目の卵が、兎の眼のように真っ赤になり、銀色が混じってきたら、
次の日にはハッチアウトする可能性があるということ。
次に、ハッチアウトはピークがあるけれども、だいたい3日くらいで全ての卵がハッチアウトする、ということでしょうか。
水温15度(〜16度)で、32日目ピークのハッチアウト。
卵の目は、黒く見えても、角度によっては銀色なので、いろいろな方向からよく注意して見る必要があることも分かりました。

同じ体勢で長時間観察のため、
帰り道はストレッチしながら、出会った生物を激写しつつ戻ります。笑。

隠れているつもりの可愛いキヌバリ。

散っている、アマモの花びら。

そして、スジコウイカが多い日でした。

 

定点観測の卵

2021/05/10 周防大島

産卵から29日目のヒメイカの卵です。

真っ赤な目をした卵と、

銀色の目になりかけた卵が混在しています。

週末あたりがハッチアウトでしょうか。
ずっと見ていた卵がいなくなるのは、
なんだか寂しいなあ・・・。笑

ヒメイカの卵の中の目を探して・・・笑

2021/5/1 周防大島 水温15度

今日も、出会い頭、ついつい撮ってしまうのは・・・

どこにでもいるけれど、ハオコゼの目です。笑。
目の周りの模様が素敵です。

ダイビングを始めた頃は、その目をちゃんと見たことがありませんでした。

でも、こんな模様だったんだ、と、自分で撮った写真を見て初めて気づき、それが水中写真を始めるきっかけとなりました。釣りでいつも足蹴にされていた魚を、「取るに足らない生き物」と思うのは、私の目にかかっていた、ただのフィルターだったんですよね・・・。

さて、今日探していた本命の、ヒメイカの”卵”の中の目・・・ヒメイカの赤ちゃんの目も、私が面白いなぁと感じているものの一つです。とても小さいので、なかなか肉眼では見づらくて、これも、写真ならではの楽しみ方かもしれません。

上の写真は、4月11日の産卵の写真ですが、あのとき透明な球状だった卵が、20日後の今、どうなっているのか・・・定点観測です。

よく見ると、細胞分裂して、少し形ができているようです。

とても小さい、ヒメイカの赤ちゃんの目が見えます。
兎の眼のように赤くて、つぶらで、可愛いです。

横から撮って見ると・・・
ちょっと分かりにくかったかもしれません・・・。

まだまだこれから、体の模様が出てきて、足が分かれてきて、
赤かった目が、銀色になって・・・
ギラギラしてきたら、ハッチアウト。

銀色の目は、光を反射するので、もっと難しいです。

またリベンジしようと思います!

ヒメイカの産卵を探して・・・

2021/4/24&25 周防大島 水温15度

いつものビーチ・・・。
今日は天気が良くて、
浮遊しているアマモの花びらが、光を反射して
とても綺麗でした。

ヒメイカの捕食も久しぶりに観察できました。
哀れなワレカラが、くしゃくしゃになって
捕まっています。

がっちりと掴んで、離しません。

次に捕まっているのは、甲殻類でしょうか。
ヒメイカはその獰猛な足で、獲物を取り込み、折り曲げ、
体液を吸い尽くすのだそうです。

今度も大きなワレカラなのか、よくわかりませんが、
捕まった獲物が、アマモに爪を引っ掛けて、
抵抗しています。

そして、目くじらを立てて探している時より、
他のことで遊びながら散策していると見つかるのが・・・
ヒメイカの産卵です。笑。

生まれたての透明な卵が、瑞々しく・・・、

卵の周りの粘液のようなものも、
絞り出し、千切るようにして、アマモに
植えつけているように見えます。

色々な足の動きがあります。

この個体は、アマモの幅が太かったからか、
卵を3列にして産んでいました。

いつも見ているよりは、卵がちょっと雑に配列されていて、
ヒメイカも一匹一匹性格があるのかな。

今日は、気持ち良さそうなオスのヒメイカもいました。
1センチくらいの個体で、綺麗に色が出ていました。

潜りやすい水温になってきましたね。

ヒメイカの産卵/アマモの花びら

2021/04/18  周防大島 水温14度

北西の風が強い日でした。
ヒメイカの産卵を探してエントリーすると、

アマモの花びらが、ひらり。

綺麗だなぁ、と思います。

この日は中々ヒメイカのメスに出会えず、
半ば諦めて、かっこいいエビを撮ったりしていると、

その50センチほど向こうに・・・

産卵中のヒメイカがいて・・・、

慌ててカメラのセッティングをするのですが、
手が凍えていて、思うように動かせないのでした。

ひとつぶ ひとつぶ、
とてもゆっくり産んでいくので、
本当は、あまり焦る必要はないのですけどね。

ヒメイカの産卵

2021/4/11 周防大島 水温14度

ヒメイカの産卵の時期がやってきました。

アマモに卵をくっつけるようにして、
器用に産んでいきます。

しかし、簡単に卵が出て来る、という感じではなく、
絞り出すような印象です。

どのヒメイカも、ひとつひとつ、
整然と、綺麗に卵を並べていきます。

そんな様子を見ていると、
なぜ、生まれながらにその方法を知っているのだろう、
と、不思議な気持ちになります。

産み付ける前に、アマモを掃除するような、
可愛らしい動作もあります。

足をアマモに絡み付けて、ゆっくりと20分くらいかけて、
全ての卵を産み終わりました。

産まれたての卵は、
つやつやと輝いていて、とても綺麗です。

 

 

ソメイヨシノ

カメラが海仕様なので、
普段は、あまり陸の写真を撮る機会がありません。

でも、この時期は・・・、

面倒くさがりな私でも、
どうしても桜を撮りたくなり・・・、

ハウジングからカメラを出して車に乗せ、
桜の木のある所に、出掛けていくことがあります。笑。

ソメイヨシノは、思ったよりは、色が薄い・・・。

この日は雨上がりだったのもありますが、

全体の木で見た時の、桜色の印象より、

単体で近づいて見た時の色の方が、儚げな色です。

陸用のストロボがないので、

自然光がもっと欲しくて、

真上を見上げて写真を撮っていると、
頭がクラクラしてしまいました。笑。

お天気が悪いけど、
その分、人も少なくて、
水滴が綺麗で、

ゆっくりじっくり、
遊んでしまいました。

時間制限のある海の方が、

私には向いているかなあ。笑

カメラのバッテリーが切れて、
ようやく帰路につきました。

アカテガニの放仔行動 / 2020夏

八月の大潮の夜ー。

月明かりが水面を照らす中、

私は、カニと月見をしていました。

サルカニ合戦のカニのモデルとも言われている、
アカテガニです。

彼らは、夏の夜の大潮まわりで、
卵を海に向かって孵化させるのだそうです。

メスのカニです。
お腹に大きな灰色の卵塊を蓄えています。

日暮れと共に山から海に降りてきたアカテガニは、
流木などの陰に、息を潜めるようにして隠れています。

さらにその後、日没から1時間〜2時間くらいの間がピークでしょうか、

一匹一匹、浜から波打ち際へと・・・、

まるで意を決した戦車のように、
走り抜けてゆきます。

そして、海の中に入ると、勢いよくお腹を振動させて、
放仔します。

ゾエア幼生の放出です。

この一連の動きに付随して、水面には綺麗な波紋が生じます。

片手のカニも、一生懸命バランスを取っています。

空を仰ぐように放仔する個体もいます。

しかし波は大小あるため、
せっかくスタンバイしても波がお腹まで来なかったり、

逆に大波が来て足を掬われたり、苦労しているようです。

中には波に攫われて、

力尽き、

陸に上がって来られなくなったカニも
いたようでした。

彼らはライトの光を嫌い、警戒心も強いです。

絶対に渡すもんか、とばかりに、
しっかりと卵を抱え込んでいます。

真夏の夜の砂浜・・・

小さなお母さんガニの、命がけの行動です。

「決死の覚悟」というものを、
見た気分になりました。