ナベカとヘビギンポの幼魚たち

浅瀬にごろんと横たわる、一抱えほどの岩・・・
その丸い岩が、数センチほどの幼魚たちにとっての、ただ一つの地球です。

侵入者がやってきた!
びっくりした顔でこちらを見るナベカの幼魚。

右側のナベカの幼魚は、
左側の一回り大きいナベカの幼魚に、追い出されても追い出されても、
留守を狙い、その牡蠣の中の住居の中へ、入り込もうと企みます。
しかし今回は、現行犯で見つかってしまいました。笑。

ヘビギンポは、尖った口先がキュートです。
頭でっかちの幼魚は、その不均等なバランスが、とても可愛らしいです。

ジョーフィッシュのハッチアウト

今年のジョーは、だいたい7時半前後にハッチアウトしています。
ライトの光量を落とした薄明かりの中、ニョキっ。

あり得ないと思うような、不思議なシルエットが巣穴から現れます。
卵を咥えたジョーフィッシュ。
ライトの光量を上げていきます。

稚魚には黒い斑点模様がついています。
肉眼では見えない発見がたくさんあるので、
帰ってから写真を確認するのが、いつも楽しみです。

ジョーフィッシュの観察の帰り道、
夜の海の浅瀬、海藻が生い茂る中に、鱧(ハモ)がいました。

ウツボを長くしたような、1メートル以上はありそうな、立派な鱧でした。
全体像が撮れなくて残念ですが、また出会えたらいいなあと、思います。

ナベカのハッチアウト

ナベカの父親は、ハッチアウトさせた仔魚を、
最後まで見届けます。

しかし、時に、思った方向とは違う方に、ハッチアウトしてしまう仔魚もいます。

できるだけ水面近く、敵のいない場所へとハッチアウトさせるため、
体を大きく乗り出して仔魚を放出さたり、様々な工夫をしていました。

旅立った子供たちは、
この父親と同じ大きさになるまで、
どれだけたくさんご飯を、食べるのかな。

いつも見るナベカの幼魚たちは、岩の上をてくてくと歩きながら、
海藻をむしゃむしゃと引きちぎり・・・、
その成長していく姿は、微笑ましいです。

死滅回遊魚

上関、ナベカを観察した帰り道の波打ち際・・・。

岩陰に隠れた鮮やかなチョウチョウオ。
瀬戸内でチョウチョウオを見たのは、初めてです。

暖かい海流に乗って、迷い込んできたのでしょうか。
数センチのサイズでした。

冬を越すことはできないでしょう。
あと少しの間、元気に生きてほしいです。

弱ったアカクラゲ

レモンの森/水温19.7度

自分が毒を持っていることを、
ちゃんと知っているからなのか、
たいてい好奇心旺盛に こちらに寄ってくるイメージが強かった
アカクラゲ。

でも今日は、魚に喰われて、
穴だらけの個体ばかり。

最期の力を振り絞り、
落ちるように、逃げ泳いでいきました。

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