戦艦陸奥/テクニカルダイビング

2023/10/09&10 戦艦陸奥 山口県岩国市柱島沖 水温23℃

Love&Blueのテクニカルチーム4名で、2日に渡り、戦艦陸奥を潜ってきました。

今回、Nonoちゃんは、テクニカルダイビングの装備に加えて、初めてカメラを持って入るということで、トレーニングを重ねてきました。
練習の成果も出て、減圧の酸素切り替えもスムーズに行うことができました。

L&Bのエース、頼りになる陸奥のプロジェクトリーダーと、

ルート案内兼、減圧ダイビングリーダーの真弓ちゃん、

4人のチームでダイビングしました。

船内のランプと思われるものや、

靴のようなもの、

配電盤と思しきもの、

散らばったお皿やスプーンなど・・・、

ボトム40mを約30分、2日間で4ダイブ行いました。

夏は透明度が落ちるのに加えて、近くで底曳き網等の漁が行われていたりすると、もわっとした濁りが大量に流れてくることがあります。
どれだけ分かりやすい陸奥の写真を残していけるか、というのが私の課題なのですが、なかなか難しいなぁ、と思いました。
これからも、しっかりトレーニングを重ねていきたいと思います^^






歩くプラヌラ幼生、アワサンゴの赤ちゃん。

2023/09/30 山口県周防大島 地家室海域公園 水温23℃

アワサンゴから放出されたプラヌラ幼生は、着底場所を探して海の中を彷徨います。

ころんと、海底に転がったプラヌラ幼生は、写真を撮っているうちに、動いていくことがあります。

こんなふうに、そろり、そろりと・・・

嘘でしょ!笑、と海の中で笑いそうになりました。
昨年からずっと疑問で、でも、気のせいだと思っていたのです。しかし、やっぱり気になって、アワサンゴを飼育しているなぎさ水族館さんに伺ってみると、「繊毛が生えているから、自力で動くよ!」と教えて下さりました。・・・なるほど!!
昔、学校の理科で、ゾウリムシの繊毛とか、ミドリムシの鞭毛とか習ったな、あれが生えてるから動けるんだね〜!と感動しました。笑。

結構、伸縮しながら動いていくように思います。

プラヌラ幼生は種のような形で、手も足も見えないけれど・・・、
ちゃんと動いて、自分のお気に入りの場所を見つけることができるって凄いですね。
お尻をぴっとりとくっつけて、着底を完了させるようです。

成長が進むと、おまんじゅうのような形になります。

十二本のポリプが分かれて育っていき、大人のアワサンゴの形に近づいていきます。

アワサンゴの基底である白い骨格も、とても薄いのですが、すでにこの段階で観察することができます。

アワサンゴの中に散らばっている茶色の色素は、褐虫藻と呼ばれる藻類です。アワサンゴにとってなくてはならない共生相手は、赤ちゃんの時から、ずっと一緒なんですね。

ひと目盛りが0.5ミリの定規を当ててみると、とっても小さいことが分かります。ポリプが開いて1ミリほどの大きさでしょうか。
本当に可愛らしくて興味深い生き物です。

プラヌラを放出すると、弱って死んでいく大人のアワサンゴも多数います。

しかし、その死骸の上にも、着底したプラヌラ幼生が、新たなアワサンゴとして育っています。

これからも、その成長を見守っていきたいな、と思います^^

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山口県周防大島、
地家室海域ニホンアワサンゴ群生地スライドショーです💕

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アワサンゴ、プラヌラ幼生の放出。

2023/09/30 山口県周防大島(地家室) 水温24℃(max26℃, min&avg24℃)

今年は水温が高く、弱ったアワサンゴが多い印象でした。しかし、その萎んだ体の中でも、プラヌラ幼生はしっかりと育っていたようです。

アワサンゴの体内に見える黄色い粒が、
アワサンゴの赤ちゃん、プラヌラ幼生なのですが、

形は、種子植物の種のよう。少し縮み気味のポリプの真ん中から、スーっと出てきました。

ぽろ、と外にこぼれます。

体長は、数ミリほど。心地良い着底場所を目指して、海の中を漂います。

ぷりっとお尻を覗かせたプラヌラ幼生は、

通常、あっという間に旅立って行きますが、

たまに、アワサンゴのマウスに引っ掛かって、30分以上出て来ない幼生もいます。

実は今日、周防大島の水族館の方々にお会いする機会があり、アワサンゴの疑問をいくつも解決して頂き、感謝の気持ちでいっぱい、興奮冷めやらずブログを書いているところなのですが・・・、

写真を整理しながら、もしかして、こういうなかなか出て来ない個体は逆子なのかもしれないなぁ、とも思いました。笑。また機会があればお聞きしてみたいです。

アワサンゴの生態は、人間の私からすると、摩訶不思議そのもの、とても興味をそそられます・・・。笑。

さて、ちょうど1週間前が、ピークといえばピークだったのかもしれませんが、
今年はプラヌラ幼生が中々放出されず、アワサンゴの体内に残ったまま死んだ個体もあったのではないか、と思います。


(死んで骨格だけになったアワサンゴ)

とは言え、新しい世代もちゃんと、育っています。
小さな小さな、着底したてのアワサンゴ達、下の写真は、もともとは何匹のプラヌラ幼生から成っていたのでしょうか・・・?

上に2匹、左に4匹、右に1匹??かな・・・???
細長かった形状のプラヌラが、どんなふうに発達して、花びらを咲かせるように育っていくのか、気になります・・・。

毎年、変わりゆく環境の中で、どのようにこの海が育っていくのか、
これからも観察を続けていきたいな、と思います^^

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山口県周防大島、
地家室海域ニホンアワサンゴ群生地スライドショーです💕

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海中花、ウミヒルモの開花。

2023/09/04 , 2023/09/10 山口県上関&周防大島 水温24℃

海中に咲く花、ウミヒルモの花は、背の高さが爪楊枝ほどの
小さな、美しい種子植物です。

その宝石のような蕾が少し緩み・・・、

赤紫の花弁の隙間から、寒天質のような白い花粉が溢れてきました。

それは糸を引くように、水の流れに乗ってゆらゆらと広がっていきます。

内側で膨張する花粉の重みに耐えきれなくなった頃、

花びらが、こぼれるように開きました。

その姿は、さながら、小さな間欠泉のようです。
噴火したミニチュアの火山のようだとも思いました。

このような瞬間を目にしたのは初めてだったので、とても、感動しました。

開いたウミヒルモの花は、上から見ても、可愛らしいです。

反り返った花びらは、菫色のように見えたり、
もっと硬質な、アメジストの紫色のように感じられたりもしました。

光に当たるとキラキラと輝いて美しく、癒されるので、長い間、じっと見つめてしまいます^^

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山口県周防大島、
地家室海域ニホンアワサンゴ群生地スライドショーです💕

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ハタテダイとマハタの幼魚

2023/09/04  山口県上関 水温24℃

上関のとあるビーチでは、夏になるとハタテダイを見かけることがあります。

死滅回遊魚、季節来遊魚などと呼ばれますが、温かい海流に乗って瀬戸内までやって来た、旅人のようなお魚です。

ウミヒルモの畑の中を、スイスイと泳いでいます。

その尖った口で、縄張りに入って来る魚達を牽制し・・・、

自分の居場所を守っているようでした・・・。

兄弟なのでしょうか、2匹で身を寄せ合うようにして、片時も離れません。

さて、少し離れた場所に流木が落ちているのですが、
マハタの幼魚がひっそりと隠れていました。

動かずにしばらく待っていると、流木の陰から出てきてくれます。
出てくると白くなるみたいです・・・笑。

二頭身で、とても可愛らしいです。

こちらを不思議そうに眺めたり・・・、

ヒュッ、ヒュッと素早く泳いでみたり・・・、

口に入った砂を勢いよく吐き出したりしていました。

マハタを見たのは、私は初めてです。成魚は深い所に住んでいるようですが、
いつまでここにいてくれるかな・・・。

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山口県周防大島、
地家室海域ニホンアワサンゴ群生地スライドショーです💕

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ホソエガサに魅せられて。

2023/08/12 山口県周防大島 水温23℃

台風が過ぎ去った後、とても気になっていたのは、ホソエガサです。

カイワレ大根みたいに、ひょろひょろで儚いので、砂に埋もれたり、ひっくり返っていないか、とても心配だったのですが・・・、

緑色の美しい胞子となって、同じ場所に生えているのを見つけました。
とても嬉しかったです^^

胞子の粒々は、よく見ると、それぞれ大きさが違うようです。

不思議な形の生物だな、と思います。

くっついているヒドロ虫が増えているような気もしましたが・・・、

それもまた面白く、いろいろな撮り方を試してみたくなります。

ライトの当て方、ライトの種類、色々試行錯誤中です。
また撮りに行きたいです^^

 

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山口県周防大島、
地家室海域ニホンアワサンゴ群生地スライドショーです💕

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アワサンゴのプラヌラ幼生

2023/08/06 山口県周防大島 地家室海域公園 水温21℃

今年も、アワサンゴの中に、プラヌラ幼生が生まれる時期がやってきました!

つい先日まで、ベビースターラーメンのような黄色い生殖腺が、大きく伸びており・・・、

今日もたくさんの生殖腺を観察することができたのですが、

それに加えて、ぽつり、ぽつりと、プラヌラ幼生が発生した株も、見とめることができました。

まだシーズンが始まったばかりなので、ちょっと見つけるのは大変かな、と思っていたのですが、群生地から少し離れた、帰り道では・・・、

プラヌラ満開の株に出会い、何だか幸せな気持ちになりました。笑。

とても綺麗だったので、ストロボの電源を切って、スヌートでの撮影も試してみました。ライトだけで撮るのも楽しそうだな、と考えたり・・・

これから2ヶ月ほど、プラヌラ幼生の観察を楽しめる時期がやってくるので、海に行くのが楽しみです!
ちょっとしかプラヌラがない株も、たくさんある株も、どちらも可愛らしいと思いました^^

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山口県周防大島、
地家室海域ニホンアワサンゴ群生地スライドショー💕

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可愛いカギケノリ

2023/07/22 山口県周防大島 水温20℃

数週間前、カギケノリのピンク色がとても可愛かったので、もう一回写真を撮りたいな、と思い、カメラを持って海に入りました。

前回より水温が1℃上がっており、元気な個体は若干減ってしまったかもしれませんが、胞子の実った個体をいくつか見つけることができました。

この丸いツブの中に、小さな胞子がたくさん入っているそうです。

線香花火みたいで、胞子のついたカギケノリはとても可愛いです。

鮮やかなピンク色は、瀬戸内では珍しいかな、と思います。

枯れてくると、白っぽくなります。

カサゴの休憩場所になったり、

ホンベラの食事場所となったり・・・、

オヨギイソギンチャクも一休み中でした。

ずっとひとつどころで写真を撮っていたのですが、
のんびりとカメラのファインダーを覗いているだけで、
とても癒されました^^

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山口県周防大島、
地家室海域ニホンアワサンゴ群生地スライドショー💕

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戦艦陸奥

2023/06/26  山口県岩国市柱島沖 戦艦陸奥 水温18℃

6月の調査ダイビング、陸奥の写真です。
これまで夏はあまり潜ったことがなかったのですが、冬よりも生き物が多い印象を受けました。

寄り添うようなイソギンチャクも、綺麗でした。

1本目は、水底側の、キールの端を確認して、

船の後方へ向かって進みました。ずいぶん泳いだ後、手摺りのようなものがありました。

ここで引き返して、水底40mのボトムより少し上を調査しながら、ゆっくり泳ぎました。

減圧停止中、水面側の陸奥のキールには、オコゼがくっついていました。色が陸奥そのもの、流石です。

2本目は、水深30〜35m辺りを、主砲の方に向かいながら、ぐるりと周遊してみました。

ひっくり返っている陸奥の影になっている部分の内側は、今までじっくりと覗いたことがなく、

見たことのない景色がたくさんありました。

丸い船窓を斜め上に見上げながら泳いで、

どんどん進んで行きます。

水深28m付近にある浴槽です。
少し奥まった場所にあるのですが、下から見上げるような角度で撮ると、写りやすいことが今回分かりました。

ぐるっと船体を回った後、水底側のキールの、もう一方の端に辿り着きました。

水底側のキールについては、1本目に反対側の端を確認しましたが、どちらも今回初めて見ました。巨大です。

ここから浮上を開始して、

陸奥の船体で一番浅い場所、ひっくり返った船底まで浮上し、減圧停止を経てエキジットしました。船底に海藻が生えている景色も初めて見ました。

テクニカルダイビングのおかげで、ゆっくりと陸奥を観察することができ、初見のものもたくさん確認することができました。

スズメダイの卵保護

2023/07/04 水温18℃ 地下室海域公園/レモンの森

日が長くなるこの時期は、スズメダイの産卵の季節です。

赤い卵や黄色い卵はとても綺麗です。

新鮮な水を卵に送るため、スズメダイの親は忙しそうにヒレを動かします。

口を使って、卵の汚れを取り除いたりもします。

普通種のスズメダイですが、美しいなぁと思います。

ジョーフィッシュも活発に捕食活動をしています。

とはいえ、一瞬で巣穴に戻ってしまうので、
なかなか撮影は、ままなりません。笑。

浅瀬には珍しく、コブダイがいたり、

この時期ならではの、マトウダイにも出会いました。

初夏から盛夏にかけて、アワサンゴの森では、
白化しかけた個体や、

イタボヤに侵食されている個体など、自然ならではのアワサンゴの姿を観察することができます。

みなさま、ぜひ遊びにきてくださいね^^

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山口県周防大島、
地家室海域ニホンアワサンゴ群生地スライドショー💕

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