戦艦陸奥ダイビング/テクニカルダイビング/RAZORサイドマウント

2024/02/02-03  山口県岩国市柱島沖 戦艦陸奥 水温13℃

北風が強く、荒れ模様の一日でしたが、ぎりぎり潜れそうな予報でしたので、陸奥ダイビングに参加してきました。

波立つ水面から、水深40mの第一主砲まで一息に潜降しましたが、ボトムもあまり、透明度が良いとは言えない状況でした。

主砲を見失わないよう、その先端まで泳いで行きます。

ほとんど埋まっている主砲の先端までやってきました。

この日は、そのもっと先にある、「薬莢」の写真を撮りに行く計画です。
船体から離れるため、迷わないようリーダーがリールを引いてくれました。

主砲の蓋のそばを通り過ぎ、
無事、薬莢の転がっている場所に辿りつくことができました。

弾を保管したり、装填しやすくするために用いられるという、筒のような薬莢ですが、その多くが、砂に埋もれています。両手で抱えられるかどうか、といった大きさでしょうか。周辺には、白いお皿も散らばっていました。

薬莢の上には、鮮やかなキサンゴがポリプを開かせています。

同じ-40mの水底には、4体のハナギンチャクの姿もありました。

陸奥の太いアンカーチェーンを横目に見ながら、リールを辿って元の場所に戻ります。

手際よく、リールの回収を終えることができました。

ちなみに、今回のダイビングでは、新たにガスマスクの蛇腹の部分を見つけました。ところどころ崩れてきているので、どこからか落ちてきたのかもしれません。しかしマスク自体は土の中に埋まっているのか、残念ながら目にすることはできませんでした。

その後、水深–30m付近まで浮上し、私たちが「バルブ室」と呼んでいる場所へと向かいます。細長い穴が、その入り口です。

人間一人が入ってUターンできるほどの広さの空間ですが、奥の方にバルブがいくつか確認できるのです。

ただ、へたに動くとシルト質の砂泥が舞うので、私はストロボのアームを広げるのを躊躇いました。なかなか奥まで光を当てられず、ここの撮影は次回の課題の一つとなりました。もう少し慣れたいな、と思いました。

狭い空間と言えば、ベッドルームではないか?と思われるような場所も最近発見されました。ただ、まだ詳細は不明です。

さて、陸奥の後方には、今のところ、3つの隔壁が確認できています。これらの隔壁の位置を確認することも、今回のダイビングの目的でした。

とても巨大な壁ですが、透明度の悪い時などは、突然目の前に現れたり、

すぐ近くにあるのに気付けない時もあります。

第一番目と、第二番目の隔壁は、その間に入った時、気をつけて眼を凝らしたなら、右と左に見ることができます。

しかし、第3番目の隔壁は、少し離れたところにあり、その角度も第一、第二とはだいぶ違うのではないかと、今回はじめて認識しました。

隔壁は大きすぎて、下がらないと画角に入らないのですが、下がると見えなくなるというジレンマがあります・・・。透明度が良ければ問題ないのでしょうが・・・、また撮りに行きたいです。

今回は、RAZORサイドマウントの練習も兼ねてのダイビングでした。
サイドのステージガスは、28%のナイトロックスを使用し、

減圧用のガスは、左脇に、65%のナイトロックス1本としました。

これまではダブルタンクで潜ることが多かったのですが、サイドマウントであれば行動の幅が広がるということも、実地で体感することができました。

まだまだ私は経験が足りないので厳しいプランは立てず、無理のない計画でダイビングを実施するようにしています。この二日間は、バディダイビングで2チームに分かれて潜りました。これからもチームの皆で少しずつ、経験を増やし、技術を高めていきたいと考えています。

現在、Love&Blueでは、一緒にテクニカルダイビングを学ぶ仲間を募集しております!興味のある方、私たちと一緒にやってみませんか?

海で皆様にお会いできる日を、楽しみにしております^^

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戦艦陸奥ダイビング

2023/12/03-04
山口県岩国市柱島沖 戦艦陸奥 水温18℃

サイドマウントのトレーニングも兼ねて、陸奥プロジェクトチームのメンバー達と、2日にわたり戦艦陸奥を潜りました。
サイドマウントは、ダブルタンクよりも小回りが効くため、今まで撮影しにくい場所だな、と思っていた“副砲”をしっかり撮るのが、今回の目的の一つでした。

副砲の根本は、少し奥まった場所にあり、光が届きにくいです。

今までは、遠くから眺めたことしかなかったのですが、初めて近くまで寄ってみました。
視界が悪い場所なので、砂埃などを立てないように注意しなければなりませんが、サイドマウントであれば、自分の身幅が分かりやすく、動きやすいです^^

主砲に比べると、随分、砲身が細いですが、しっかりと形が残っています。

今回は、陸奥全体に靄がかかったような、モヤモヤとした水質で、もしかしたら、またどこかが崩れていたのかもしれません。こんな日は、対象物にしっかりと寄らないと、何も写りません・・・。

しかし寄りすぎると、何を示したいのか分からない写真になったり、難しいです・・・。こちらは、副砲の先端部分です。

その後、海底に埋まるように落ちた陸奥の梁の近くを通り、

大きめの滑車も見ることができました。

ファンのようなものも幾つか見つかりました。

何のガスが入っているのかな?ガスボンベもありました。

今回は、陸奥の前側、主砲の方も調査したかったのですが、
主砲の先へ行くにつれて、透明度が悪くなっていき、

鎖が落ちている部分までは泳いでみたのですが、引き返すことにしました。

その後、陸奥の側面まで戻り、ほとんど埋まっている第2主砲の写真を撮りました。こちらも、上が詰まった環境で撮りにくいのですが、何とか写ってくれたかな・・・?またリベンジしたいです。

そしてこちらは、陸奥のボラート。

奥まって影となっている部分には、換気扇のようなファンがありました。

そして、艦橋の方へと向かいます。

艦橋は、結構残っている部分が多いので、これから少しずつ、写真の解析をしていきたいな、と思います。

次はいつ陸奥に来られるかな。
その日を楽しみに、トレーニングに勤しみたいと思います^^

テクニカルダイビング/自主トレ

2023/11/26 山口県周防大島 水温19℃

今週末は陸奥でテクニカルダイビングをする予定なので、
皆で自主トレーニングを行いました。

忘れ物チェックのための写真も撮りました。
サイドマウントでカメラを持つ時の、私の装備です。

今回は、ダブルタンク組と、サイドマウント組に分かれてトレーニングを行いました。

<Razor>サイドマウントシステムのインストラクターである師匠。
水深1・5mでウェイト調整を行っています。綺麗なトリム(姿勢)だな、と思いますが、世界基準であるRazorのインストラクター試験は、日本のダイビングのレベルと比べると、とても厳しかったそうです。

ダブルタンク組は、ウェイト調整後は、カメラの練習をしていました。


サイドマウント組は、今日は、各々練習したいことを自由に練習します。

最後、ちょっと暇になったリーダーは、中性浮力で逆立ちをしたまま浮いていました^^


私はカメラのストロボの確認作業をするため、写真でブラックボックスを作る必要がありました。

そして、右のストロボだけ当てます。

次に、左のストロボだけ当てます。

そして、今度は左右両方のストロボを光らせます。

上から当てたストロボなので、画面の真ん中より下は、光が当たっていません。今度は左右のストロボの位置を、下げて、また同じことを繰り返して、どのようにすれば、どのような光が当たるのかを、検証してゆくのですが・・・、写真撮影を行う上で、すごく大切な作業だと頭で分かっていても・・・性格が大雑把な私には、いつも、中々骨の折れるプロセスです。笑。

浅瀬は透明度が良く、旬を過ぎて少し短くなった海藻が、まだなお、元気な姿を見せてくれていました。枯れると冬が来た、と感じる海中の風景ですが、まだその過渡期のようですね^^

戦艦陸奥

2023/06/26  山口県岩国市柱島沖 戦艦陸奥 水温18℃

6月の調査ダイビング、陸奥の写真です。
これまで夏はあまり潜ったことがなかったのですが、冬よりも生き物が多い印象を受けました。

寄り添うようなイソギンチャクも、綺麗でした。

1本目は、水底側の、キールの端を確認して、

船の後方へ向かって進みました。ずいぶん泳いだ後、手摺りのようなものがありました。

ここで引き返して、水底40mのボトムより少し上を調査しながら、ゆっくり泳ぎました。

減圧停止中、水面側の陸奥のキールには、オコゼがくっついていました。色が陸奥そのもの、流石です。

2本目は、水深30〜35m辺りを、主砲の方に向かいながら、ぐるりと周遊してみました。

ひっくり返っている陸奥の影になっている部分の内側は、今までじっくりと覗いたことがなく、

見たことのない景色がたくさんありました。

丸い船窓を斜め上に見上げながら泳いで、

どんどん進んで行きます。

水深28m付近にある浴槽です。
少し奥まった場所にあるのですが、下から見上げるような角度で撮ると、写りやすいことが今回分かりました。

ぐるっと船体を回った後、水底側のキールの、もう一方の端に辿り着きました。

水底側のキールについては、1本目に反対側の端を確認しましたが、どちらも今回初めて見ました。巨大です。

ここから浮上を開始して、

陸奥の船体で一番浅い場所、ひっくり返った船底まで浮上し、減圧停止を経てエキジットしました。船底に海藻が生えている景色も初めて見ました。

テクニカルダイビングのおかげで、ゆっくりと陸奥を観察することができ、初見のものもたくさん確認することができました。

テクニカルダイビング/沈船陸奥

2023/04/14-15 水温13℃
山口県岩国市柱島沖 戦艦陸奥

岩国市の柱島沖に眠る戦艦陸奥・・・。
今回は、いつも一緒にスキル練習をしている、Love&Blueテクニカルダイビングチームのメンバー達と潜りました。

お互いをロストしないように、一塊になって潜降します。

まずは、船体の主砲側に向かいます。
(そしていきなり主砲が失敗写真となってしまいました・・・まさかの、ストロボのツマミを間違えました(泣)・・・次回リベンジです)

深呼吸して、気を取り直して・・・
主砲の台座部分に戻った所で、やっとストロボの設定が、ましになりました。今回試した長いアームの取り回しには、もう少し慣れる必要があるなぁ、と反省です。

次に、メンバーのNonoちゃんが、「お弁当箱みたいなやつ」と言っている主砲の測距儀に出会いました。(大きさからいうと、巨人のお弁当箱ですね。笑。)

そして、副測距儀です。

艦橋側をぐるりと回り、信号ヤードを通り過ぎます。

キサンゴなどのポリプが鮮やかに開いていました。

今回、写真撮影の練習に集中しながらも、
一緒にトレーニングしてきた仲間達と潜るのは、本当に楽しいなぁ、ということを感じました。

ずっと一緒に練習してきたから、私たちはお互いの癖を知っているし、
上手になったり、下手くそになったりを繰り返してきたのも、
それこそお互いに知っているので、

みんなの姿を撮ったり、写真をあらためて見たりすると、そういうのが透けて見えたりして、

微笑ましいというか、
何というか、・・・愛しいんですよね^^

今回も、副砲の方まで泳いで行きました。
少し遠いので、こちらは、テクニカルダイビングのみでのご案内になります。

副砲を過ぎたあたりの、船窓の残骸。

さて、水深40mにおけるAirでのダイビングを終えると、今度はナイトロックス(O2 ;50%)で減圧を行います。
21m、18m、15m、12m、9mと、皆で同じ水深を保ち、許容誤差の目標をプラスマイナス30㎝として減圧する練習を行いました。

水深9mにおけるDecoを消した後は、各自で酸素の減圧ポイントに向かいます。

水深6m。ここで酸素に切り替えて、さらに加速減圧します。
各々、Decoを完全に消した後、1mを1分かけて浮上し、安全にダイビングを終えることができました。
テクニカルダイビングの知識でゆっくり窒素を排出しながら上がった方が、断然、浮上後の体の疲れは少ないなぁ、と思います。

先導役と減圧管理のリーダー、真弓ちゃん、
いつも、ありがとうございます^^

次回の開催は、2023年6月25日(日)〜27日(火)です✨
皆様にお会いできるのを、楽しみにしています^^

TECで戦艦陸奥ダイビング。

2023/03/15&16 戦艦陸奥
山口県岩国市柱島沖 水温11℃

春霞の空の下、
瀬戸内は凪が続いており、この日も穏やかでした。

エントリーしてどんどん潜行していくと、
次第に、陸奥の巨大な船体の影が見えてきます。
緊張が、わくわくに変わる瞬間でもあります。

まずは、水深40mにある主砲の、台座部分から泳いで、ほとんどが埋まっているその先まで行き、

一抱えはありそうな大きさの、主砲の蓋を確認して・・・、

今回は、さらにその先のエリアまで行ってみました。
片側が浮いたまま地面に突き刺さった円柱は、どの部分の構造物なのか、調査中です。

洋式トイレは、以前は船内にあったのですが、いつからか、水深40mの海底に落ちています。

主砲側から、船体に沿って艦橋側に戻る途中で、主砲の測距儀に出会います。

ようやく艦橋に着くと、今度は斜めに向いた巨大な柱群が、視界に入ってきます。

目が慣れてくると、細かい物も見えてきて、確認できるようになります。

艦橋の副測距儀の上付近を旋回した後、今度は縦に、船体に沿って水深21mまで浮上し、
およそ20分ほどの減圧手順を終了させ、エキジットしました。

1時間半の水面休息後、
2本目は、1本目とは逆方向、副砲のある、艦橋の後ろの方へと向かいました。
まず、一つ目の隔壁。

次に、二つ目の隔壁です。
船内を仕切る、このような隔壁でさえ巨大なので、当時の若者たちの憧れの戦艦だったというのも、分かる気がします。

それらを通り越し、少し泳いだ場所に、副砲があります。

迷わないよう、注意しながら帰ります。

減圧停止中、水深12mあたりのキールには、ウスマメホネナシサンゴがいました。
夏や秋は見かけないので、いつまでいてくれるかなぁ、と思います。

ストロボを片づけた後に気付いたので、ちょっと無理矢理なカメラの設定でした。次回は、こちらもしっかり写真を撮りたいです。可愛い生物です💕

陸奥は、ボトムは40mですが、上は12mと巨大な船体であるため、コースは違いますが、TECでも、レジャーでも、潜ることができます。潮の関係で潜ることのできる日が限られており、次回は4月15日&16日の予定です^^
興味のある方は、ぜひお問合せくださいませ。

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