ホソエガサ

絶滅危惧種のホソエガサ。

ひっそりと、瀬戸内の砂泥に植わっています。

人魚のワイングラスという別称で、
ダイバーには人気があります。

緑のベネチアングラスみたいに、艶(つや)が綺麗です。

少し成長すると、緑の艶は、つぶつぶのマスカットのように
細分化されて、胞子となります。

枯れかけたホソエガサも、風情があります。

スズメダイの卵保護

2020/9/20 レモンの森

婚姻色のスズメダイ。
綺麗な紫と黄色です。

新鮮な水を卵に吹きかけて、
お世話をしています。

胸ビレと卵。
ヒレを使うことでも、
卵を清潔に保っているようです。

スズメダイの動きは結構早いので、
カメラに虹色のように映ることもあります。

元気に育ちますように!

プラヌラ幼生とニホンアワサンゴ

2020/09/05  レモンの森 水温23度

マリーゴールドの株のような、ニホンアワサンゴ。
こんな風に色付くのは、今の季節だけです。

イエローの粒々の正体は、アワサンゴの赤ちゃん、
プラヌラ幼生。

少しずつ、つぶが揃ってきています。

瀬戸内の、レモンの森の秋は、
とても、華やかです。

ナベカの卵保護、ハッチアウト、求愛。

2020/07/30 上関の浅瀬。水温28度

雨が続き水温が上がらないなぁと思っていたら、
連日のお天気で、一気に上昇しました。

ナベカの卵保護を観察できるのも、
そろそろ終盤となり、次の季節へ。

大きくなった稚魚達が、
…と言っても1.5センチくらいですが、
浅瀬を賑わせています。

向こうを向いている風に見せて、
実は私の方を、ちゃんと警戒しています。

孵化したての赤ちゃんは、0.5センチにも満たないくらい
小さいです。

一体どれほどが、
大きくなって、
次の命を育むことができるように、
なるのでしょう。

小指ほどの成体のナベカですが、
稚魚の頃の大きさを思うと、
よく大きくなったなぁ!と、思います。

求愛行動は、オスの必死さも可愛いのですが、
メスの潤んだ瞳も、可愛いです。

ナベカの放仔

2020/07/19 上関 水温24度

夜明け前に出発し、朝日の昇る頃ビーチに着くと・・・
海の中では、ナベカのハッチアウトが始まっています。

口に含んだ仔魚を、勢いよく吐き出して、
巣立ちさせていきます。

周囲に天敵がいないか見渡して、
大きく体を巣穴から伸び上がらせて・・・

遠くへ向かい、とても力強く放出します。
油断していると、仔魚は、カメラの画角の外へ・・・。
水面へ向かって泳いでいく仔魚を追ってみました。

頭が大きくて、可愛いです。

産まれた卵を守り、放出するのはオスの役目です。

とても鋭い牙ですね。

上関。太陽光が好き。

上関 水温12度

浅瀬から見上げる太陽光が、好きです。

水深1.5mほどの、エキジット場所。

水と光が、とても綺麗な場所です。

フグ。
これ以上近づくと、カメラのポートが、お顔に当たってしまいます。
自分は見つかっていない、と思っているのでしょうか。
可愛いですよね。

帰り道、河津桜が満開でした。

今日も、良い一日でした♡

タチウオまとめ。

2019/12/1  周防大島 中潮 水温16度

3年ぶりに出会った太刀魚の成魚でした。

釣り上げてしまうには惜しいと思うくらい、
海の中の太刀魚は、綺麗だと思います。

この日はイワシが多く、
イワシ玉の中に突進し、捕食しようとする太刀魚の姿を
見ることができました。

魚というよりは、太刀がその形のまま
意思を持っているかのような動きです。

それとも、鳥か、戦闘機のような・・・。
ビュン、ビュンと、上下左右に、自由自在です。

「泳いでいる」というより、「移動している」という表現の方が合うのかもしれません。

ギラギラとした動く刃、
とても迫力がありました。

***

2019/12/5  周防大島 小潮 水温16度

水深9メートル。ライトを焚き海底に座り、
月明かりの光る水面を見上げていると、
太刀魚が、彗星のように現れました。

何体もやってきて、
流れ星のようでもありました。

私が10歳くらいの時だったか、家のそばのローソンの夜空越しに、ヘールボップ彗星を見つけたときのことを思い出しました。あれが、テレビでやっていた彗星・・・と、身近な人工物の向こう側の大自然に、圧倒されたのを覚えています。

その時の感覚と、似ています。
すぐそばに波止場があり、船があり、家があります。
その近く、深くもない、海の中・・・
宇宙のような光景が繰り広げられていることに、驚かされます。

彼らはよく、こちらを見ています。
至近距離で、ギョロッとした片目と、目が合うのです。

自然の中の太刀魚の体色は、
とても美しいと思います。

光の加減によって、ブリキ色に見えたり、

紫がかった色に、見えたりもします。

細やかに動くヒレと、
刀のように真っすぐな体躯は、
趣の違う美しさです。

目の前で静止している時の、
ゼンマイじかけのように精密に波打つ背びれを見ていると、
上等な機械を見ているような、気分にもなります。

宇宙船みたいだなぁ、と、思うこともあります。
人間には設計し得ないような、繊細さであると感じるからかもしれません。

浮遊系/シタビラメの仲間の幼魚

私の中で、一番の浮遊系アイドルといえば・・・

シタビラメの仲間の幼魚!
ちょっと引きで見ると・・・

↑こんな感じです。
紙のように薄っぺらくて、
体長は1㎝超ほどでした。
可愛いと思いませんか?
そう思うの私だけ?

ヒレのあたりから、腕のように出ているものは、腸です。
たくさんの食べ物を取り込むためなのか、
脱腸しています。

なんて不思議な生き物なのか、と、
初めて出会った時に思いました。

まだ、片面に一つずつ目玉がありますが、
大人になって(?)着底すると、
目が片側に移動するそうです(ヒラメなので)。

今年、シーズンが始まってから、
私はずっと、この子を探していました。

今の時期だけ頭の上から伸びている、
長いツノのようなもの・・・
捕食者に襲われそうになった時に、
その突起物を犠牲にして逃げる、とも言われているそうです。

このペラペラに薄い生き物は、
暗闇の中を、右にピロピロ〜、左にピロピロ〜、と、
泳ぎ回ったり、

ペローンと、ただ流れに乗って浮遊していたり、

片手でカメラを持ってファインダーを覗き、
もう一方の手は空に向けて、ドライスーツの浮力調整をしながら
しつこくシャッターを切り続ける私に、

いい加減にしろ。という顔を向けて、

去って行ったのでした。

何分一緒にいたのかな。
15分くらいかな。
ありがとうね。

浮遊系/赤目のシャコ

2019/10/15  レモンの森 水温23度

赤目のシャコの幼生の瞳は、ルビーみたいに
綺麗です。

シャコの目は海の中の宝石だなぁ、と、
私は常々、思っています。

緑の目のシャコが多い中、
赤目の個体は、今日は一匹だけでしたが、

長い間 カメラの前で、
いろんなポーズをしてくれました。

この日は、ストロボに電池を入れ忘れ、
浮遊系の撮影は無理かなぁ、と、残念な気持ちでしたが、

ライトの光だけでも我々は美しく写るよ!
と、このシャコに言われているような気がしました。

アワサンゴのプラヌラ幼生

レモンの森 水温23度

風が秋らしくなってきた今日この頃、
プラヌラ幼生の観察も、終盤に差し掛かってきました。

ポリプの真ん中から飛び出した
黄色いプラヌラ幼生が、
アワサンゴの森の中を彷徨っています。

上を向いたり、下を向いたり、

流れに翻弄されながら・・・。

いつ着底するのか分かりませんが、
きっと大きくなって、
このアワサンゴの森を賑わせてくれることと思います。

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