華やかなキサンゴに同化する、キサンゴカクレエビ。
色といい、質感といい、キサンゴのそれとそっくり。
生物の擬態はすごい。
正面から見ると、笑っている太陽のよう。
天気の良い日は、しっかりとポリプを開いてくれて、
ご機嫌のようですね。
華やかなキサンゴに同化する、キサンゴカクレエビ。
色といい、質感といい、キサンゴのそれとそっくり。
生物の擬態はすごい。
正面から見ると、笑っている太陽のよう。
天気の良い日は、しっかりとポリプを開いてくれて、
ご機嫌のようですね。
2018/5/12 土居 水温15.4℃
アマモの花びらが、散る季節・・・。
ヒメイカの卵の中の眼が、大分、赤くなってきました。
ハッチアウト直前の個体は、足が分かれ、体に赤い斑点ができ、
目も銀色です。
この日の午前中、じっとその、銀色の瞳にカメラを構えていると、
ひょこっ・・・、死角になっていた別の場所から、いきなり一匹、
ハッチアウト。
一瞬の出来事で、シャッターを切れたのは、この一枚だけでした。
そして狙っていた右下の個体は、私が一度海から上がり、タンクを変えている間に、ハッチアウトしていました・・・
また来年、チャンスがあることを祈って、
次はハッチの瞬間を、見届けられたらな、と思います。
2018/03/31 周防大島 土居
蠢く足の間から、卵が産みつけられていく・・・。
こちらを睨み付けながら、
簡単に、ぽろぽろと産卵するというよりは、少し、苦しそうにも見えた。
時々、天を振り仰ぎ、
数本の足でアマモにしがみつきながら・・・、
少しずつ、少しずつ・・・。
生い茂るアマモの森のなか、その一匹は、ひっそりと、そして丁寧に・・・、
たくさんの透明な卵を産み付け、産卵を終えたのでした。
産まれたばかりのヒメイカの卵は、アマモの緑を反射して、
クリスタルのように、きらきらと輝いていました。
2018/3/11 周防大島 土居
ヒメイカの交接の季節。オスがメスにちょっかいを出しています。
・・・しかし、ヒメイカのオスのアプローチは かなり強引です。
手前の白っぽい方がオスですが、
ひと休みしているメスの隙をついて突進するように交接に及ぼうとするため、
メスは見たことないほどの勢いで、逃げて行ってしまいます。
こちらは、食事を始めるために移動していたメスに、しがみついたオス(手前)。
メスの足の間に割り込み、白い糸状の精嚢を渡しました。
その後、メスは観念したのか、この態勢のまま、オスと共ににエビの中身を吸い取っていました。
交接の終わったメスは、まるでうがいをするように、
しきりに口を動かします。
口の中に、透明な袋のようなものがあるのが見えます。
受精をうながしているのでしょうか。30分ほどそれを出し入れさせたりしていましたが、産卵には至りませんでした。
二匹のオスが、すでに、他のオスの精嚢を足の間に沢山たくわえたメス(手前)に向かって、一定の速度で近づいてきました。
メスの間合いに入るまでは、慎重に近づいてきます。
そして、一瞬で、メスにかじりつきます。二匹同時であることなどおかまいないようで、メスは後ずさりして逃げようとします。
観念したようなメスの表情を見ていると、
すこし、気の毒になってきます・・・。
2018/03/10 レモンの森
水温が下がり、アワサンゴの活性が弱まると、
アワサンゴの骨格に、ホウキムシがくっついてしまうことがあります。
とても面白い光景です。
上から見ると・・・、
・・・・。
なぜ、わざわざアワサンゴの上に?
周囲の砂のようなものは、ホウキムシの排せつ物でしょうか?
2/1-2/4 レモンの森、水温11度。
ブルブルブル・・・
卵の中、ゼラチンが揺れるような震えの後、
パチン。
勢いよく外界へ飛び出す、アイナメの赤ちゃん。
一年越しで 楽しみにしていた、
アイナメのハッチアウトです。
体長は、1㎝くらいでしょうか。
ハッチすると、キラキラと光を反射させながら、体をくねらせ、
外へ 外へと、
泳いでいきます。
卵の集合体である卵塊自体は、こぶしほどの大きさです。
これだけある卵のうち、一体何匹が、大人になれるのでしょう。
卵塊の外側の卵のハッチアウトは容易そうでしたが、
卵塊の芯に近い方…中央部に位置する卵の個体は、
ハッチしてなお、
激しく動きながら、他の卵と卵の間をすり抜け、
外界への突破口を探す必要が、あるようでした。
命ひとつひとつに 物語があって
どれ一つ 同じものはないから、
何度見ても興味深く、
また来年も観察できたらいいな、と、
巡る季節がこれからも、とても、楽しみです。
1/27 レモンの森 ナイトダイビング。水温11度。
最近とても気になっているのが、
チダイです。
背びれ、腹びれ、尾びれと、それぞれの微細な色合いが美しく、
目の上には、ブルーの垂れ下がった、アイラインがあります。
そのせいで、眉尻が下がったような
優しそうな顔つきに見えるのですが、
えらぶたのフチがギザギザと赤く、
「血」鯛と呼ばれる由縁となっている。
その対比がなんとも、不均衡で、
なんとも美しく感じられ、
傍を通ると、見入ってしまいます。
12月28日 レモンの森
レモンの森の浅瀬が、キヌバリの幼魚で賑わっています。
お腹の向こう側の景色が透けて見えるほど、透明な体。
キヌバリの特徴である、黒のラインが目立ちます。
この時期、キヌバリの幼魚は群れで生活しているようですが、
一定の距離を保ちつつ逃げて行くので、なかなか近づけません。
この時は、20匹ほど群れていましたが、
私がカメラを向けると、スイ~スイ~と、微妙に遠のいて行ってしまうのでした・・・。
あれ。群れの中に、頭が黄緑色の幼魚・・・。
裸眼で見た時、私は最初、別の魚がキヌバリの群れに混じっているのだと思っていました。
しかし、家に帰って写真を拡大してみると、黒い縦線がちゃんと見えます。
↑そしてこちらの個体は、黒のラインが大分出ています。
こんな風に少しずつ、色づいていくのですね。
この子達も、キヌバリの幼魚だったとは。
こちらは、「金魚のしっぽ」で同時期に撮影した、
もう少し成長した キヌバリの若魚です。
同じ周防大島でも、産卵や孵化の時期が、少し、違うようです。
12月27日 金魚のしっぽ
岩陰に、お腹をパンパンに膨らませた、子持ちのメバル。
昼間、そろって、斜め上を向いて佇んでいる、
メバルの群れを、よく見かけます。
なぜメバルは、斜め上を向くんだろう・・・。
少し、不思議な光景です。
この子持ちのメバルも斜め上を向いていますが、
膨れ上がったお腹が、重たげです。
12/26 レモンの森。
ミリ単位の極小のアワサンゴが今、
レモンの森の至るところに生えています。
成長したアワサンゴの冴え々々とした緑色とは違い、
まだ若い小さなアワサンゴは、
茶色の苔のような、くすんだ色をしています。
見ようと思って意識していないと、通り過ぎてしまうくらい、
小さくて、地味なのです。
ですが、目を凝らしてよく見ると、
そこらじゅうに、たくさんいます!
極小のアワサンゴは、質感がとても、ふっくらとしています。
そのことに気付くと、
ひとつひとつ 表情が違って見えてきて…
観察していると、
あっという間に 時間が過ぎてしまいます。