ナベカの卵保護、ハッチアウト、求愛。

2020/07/30 上関の浅瀬。水温28度

雨が続き水温が上がらないなぁと思っていたら、
連日のお天気で、一気に上昇しました。

ナベカの卵保護を観察できるのも、
そろそろ終盤となり、次の季節へ。

大きくなった稚魚達が、
…と言っても1.5センチくらいですが、
浅瀬を賑わせています。

向こうを向いている風に見せて、
実は私の方を、ちゃんと警戒しています。

孵化したての赤ちゃんは、0.5センチにも満たないくらい
小さいです。

一体どれほどが、
大きくなって、
次の命を育むことができるように、
なるのでしょう。

小指ほどの成体のナベカですが、
稚魚の頃の大きさを思うと、
よく大きくなったなぁ!と、思います。

求愛行動は、オスの必死さも可愛いのですが、
メスの潤んだ瞳も、可愛いです。

ナベカの放仔

2020/07/19 上関 水温24度

夜明け前に出発し、朝日の昇る頃ビーチに着くと・・・
海の中では、ナベカのハッチアウトが始まっています。

口に含んだ仔魚を、勢いよく吐き出して、
巣立ちさせていきます。

周囲に天敵がいないか見渡して、
大きく体を巣穴から伸び上がらせて・・・

遠くへ向かい、とても力強く放出します。
油断していると、仔魚は、カメラの画角の外へ・・・。
水面へ向かって泳いでいく仔魚を追ってみました。

頭が大きくて、可愛いです。

産まれた卵を守り、放出するのはオスの役目です。

とても鋭い牙ですね。

ナベカとヘビギンポの幼魚たち

浅瀬にごろんと横たわる、一抱えほどの岩・・・
その丸い岩が、数センチほどの幼魚たちにとっての、ただ一つの地球です。

侵入者がやってきた!
びっくりした顔でこちらを見るナベカの幼魚。

右側のナベカの幼魚は、
左側の一回り大きいナベカの幼魚に、追い出されても追い出されても、
留守を狙い、その牡蠣の中の住居の中へ、入り込もうと企みます。
しかし今回は、現行犯で見つかってしまいました。笑。

ヘビギンポは、尖った口先がキュートです。
頭でっかちの幼魚は、その不均等なバランスが、とても可愛らしいです。

ナベカのハッチアウト

ナベカの父親は、ハッチアウトさせた仔魚を、
最後まで見届けます。

しかし、時に、思った方向とは違う方に、ハッチアウトしてしまう仔魚もいます。

できるだけ水面近く、敵のいない場所へとハッチアウトさせるため、
体を大きく乗り出して仔魚を放出さたり、様々な工夫をしていました。

旅立った子供たちは、
この父親と同じ大きさになるまで、
どれだけたくさんご飯を、食べるのかな。

いつも見るナベカの幼魚たちは、岩の上をてくてくと歩きながら、
海藻をむしゃむしゃと引きちぎり・・・、
その成長していく姿は、微笑ましいです。

ナベカの子。

2018/08/4 上関

穴から顔を覗かせる、1㎝ほどのナベカの子。

体に対して、目がくりくりと大きくて、

瞳の中のうるうるした輝きが、ファインダー越しに見え、

とても 可愛い。

個体ごとに性格が違って、穴の中から顔を覗かせる子や、

こちらの様子を、好奇心旺盛に伺う子もいたり、

ぼーっと 上空を見つめている子もいます。

小石と変わらないような大きさの、小さなナベカの子たちの目には、

海の中の景色は、どんなふうに映っているのでしょう。

掻き分けて進む、背の低い草むらの道、

小さくてもたった一人で、もう一人前なんですね。

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