秋の夜長の魑魅魍魎

周防大島 水温23℃

シタビラメの幼魚は、とても不思議な姿をした生物です。

大きさは2㎝くらいで、海の中を浮遊しています。

通称・シタビラメ、カレイ目ウシノシタ科のこの生物は、まだ幼魚のうちは、両目が体の側面に、ちゃんと一つずつあります。
ひらひら、ひらひら、右に左に不器用そうに泳ぐ姿が、可愛らしいです。

頭から伸びる伸長鰭条は本体の体よりも長くて、体の動きに合わせて、たてがみのように靡きます。

お腹から下に飛び出ているのは腸で、脱腸しているのは、たくさん食べるためでしょうか。

成魚とは似ても似つかない姿。
本当に、興味深い生物です。

浮遊系/シタビラメの仲間の幼魚

私の中で、一番の浮遊系アイドルといえば・・・

シタビラメの仲間の幼魚!
ちょっと引きで見ると・・・

↑こんな感じです。
紙のように薄っぺらくて、
体長は1㎝超ほどでした。
可愛いと思いませんか?
そう思うの私だけ?

ヒレのあたりから、腕のように出ているものは、腸です。
たくさんの食べ物を取り込むためなのか、
脱腸しています。

なんて不思議な生き物なのか、と、
初めて出会った時に思いました。

まだ、片面に一つずつ目玉がありますが、
大人になって(?)着底すると、
目が片側に移動するそうです(ヒラメなので)。

今年、シーズンが始まってから、
私はずっと、この子を探していました。

今の時期だけ頭の上から伸びている、
長いツノのようなもの・・・
捕食者に襲われそうになった時に、
その突起物を犠牲にして逃げる、とも言われているそうです。

このペラペラに薄い生き物は、
暗闇の中を、右にピロピロ〜、左にピロピロ〜、と、
泳ぎ回ったり、

ペローンと、ただ流れに乗って浮遊していたり、

片手でカメラを持ってファインダーを覗き、
もう一方の手は空に向けて、ドライスーツの浮力調整をしながら
しつこくシャッターを切り続ける私に、

いい加減にしろ。という顔を向けて、

去って行ったのでした。

何分一緒にいたのかな。
15分くらいかな。
ありがとうね。

NIGHT DIVING -浮遊系- シタビラメの仲間の稚魚

2018/10/15  伊崎

出た!

シタビラメの仲間の稚魚・・・!!

さすがヒラメ、とても薄いです。

ぴろぴろぴろ~ ぴろぴろぴろ~

と、音が聞こえてきそうな感じ。

右へ左へと、泳いでいきます。

まだ子供なので、

体の両側にちゃんと片目ずつ、あるんですね。

大人になると、(地面に着底する生活を送るようになると)、

両目が体の片側に、移動するんでしょうか・・・。

 

私には腕のように見えてしまうのですが、

胸のあたりから下に飛び出ているものは、

「腸」だそうです。

稚魚の間は、このように脱腸し、

少しでも多くの食べ物を取り込むそうです。

 

腸のなかの黄色の粒々は、もしかして、

食べかすなのでしょうか・・・。

それさえも、ライトの光を受けて黄色く輝き、

とても、綺麗でした。

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