頭の直径が、まだ数ミリほどの大きさ・・・今年の夏に産まれて着底した、まだ小さなジョーフィッシュです。8月下旬に撮った写真です。
あどけなさがまだ残っていて、その大きさ以外でも、顎の下など透明感があり、まだまだとても、若いのだなぁ、ということが分かります。
それでも、誰に教えてもらったわけでもないのに、ちゃんと小石や貝殻を敷き詰めて巣穴を作って生きるので、すごいな、と思います。
それからおよそ二ヶ月後、10月の下旬に、もう一度巣をお邪魔しました。
あまり大きさは変わってないかな?初めから、定規を持って海に入ればよかったな。
少し顔つきがはっきりとしてきたかもしれません。カメラに慣れてきたので、この日は捕食行動を観察しました。
ずっと見ていると気づくのですが、たった1秒の中でも絶え間なく、潮の流れに沿わせ、何度もキョロキョロと目玉を動かしています。
実はすごい緊張感が、彼らの周りに流れているのが分かります。
四六時中、目を上下左右に動かして、小さな海中の浮遊物を目で追いかけチェックし、頭上を流れる餌とゴミを、ひたすら確認しています。
時には顔を乗り出して、「あれは食べられる・・・?」とでもいう風に、じっと何かを、見つめていることもあります。
そんな時間を過ごす中、運よく食べ物に巡り会えた時は、一瞬です。
本当に、一瞬の出来事です。
20〜30分、時には小一時間に一回ほどの巡り合わせでしょうか。
まだ小さなジョーフィッシュにとって、逃すわけにはいかない、命がけの瞬間なのかもしれません。
飛び出したところでシャッターを切ったつもりなのに、
巣穴に戻る写真になっていたりします。本当に早いです。笑。
気を抜けば、喰われるのは自分・・・。
海の中で生きる生物たちの表情は、
可愛らしくも真剣で、豊かです。